ユニコーンで虹を超えてゆくガール/The girl who goes over the rainbow with a unicorn

ミントブルーの空。雲間は虹の光を受けて七色にきらめき、
ここにいるみんなの影までもが七色に染まり、跳んだり跳ねたり、思い思いに楽しんでいる。
 
ガールはユニコーンに乗り、今まさに虹を飛び越えようとしていた。
そのとき、バイカーカップルが声をかける。
 
「よお、お嬢ちゃん。いいウマだな!」
 
ガールはニッコリ笑ってほほえみ返し、けれど芯のある表情で、きっぱりと言う。
 
「ウマじゃないよ。ユニコーンだよ! 虹をこえてゆけ!!」
 
その声が響くころには、ユニコーンはもう光の道を滑るように駆けて、
はるか先へ小さくなっていた。
 
――道理で。あんな走りをするウマなんて、いない。
 
「ああ。いい旅になりそうだ。」
 
 
 
 
 
 
Mint blue sky. The space between the clouds sparkles in seven colors, catching the light of the rainbow,
Even the shadows of everyone here are seven colors, jumping, bouncing, and enjoying themselves.
 
Girl was riding a unicorn and about to jump over the rainbow.
At that moment, a biker couple calls out to her.
 
Hey, girl! Nice huma!”
 
The girl smiles back at them and says firmly, but with a determined expression on her face.
 
It’s not a horse, it’s a unicorn! It’s a unicorn! Go over the rainbow!
 
By the time the voice rang out, the unicorn was already gliding along the path of light,
far ahead.
 
–No wonder. No horse could run like that.
 
Ah, it’s going to be a good trip. It’s going to be a good trip.”
生成AIのとてつもない発達によって、誰でもプロと遜色ない写真やイラストを作ることができるようになり、 
今後、クライアントワークの在り方もずいぶん変わっていくことは間違いないと思います。
 
そもそもイラストレーションの使用場面において競合するのは、 
タレントを使うか、写真を使うか、イラストを使うか、ですが、 
使用期間などの権利関係や、宣伝効果となる作家性を排除して目的を達成できるのであれば、 
それでぜんぜん問題ない、と積極的に活用する企業も出てきているように思えます。
 
では、どうするのか。 
インターネットの発達、スマホやタブレットの普及、AIの流れはもう止まりません。 
電子レンジの仕組みは知らなくても、ボタンをポチッと押してミルクをあたためるように、 
暮らしの中に当たり前に存在するものになっていくのだと思います。
 
そうなると、描く技術を持っている人にとって、より重要なのは、 
やっぱりアナログ回帰ではないか、と思ってきました。
 
とはいえ、キャンバスや紙に描いてスタジオで撮影していた時代に比べ、 
いまはスキャナもあれば高性能なカメラもあり、 
ラフをアナログで、着色をデジタルで、あるいはその逆も可能です。 
つまり、デジタルとアナログを融合させ、うまく“いいとこ取り”をしながら、 
時代に取り残されないハイブリッド型の活動が、これからは大事かなと感じています。
 
イラストレーターは、ずっと最先端のファッションや広告、時事など、 
流行発信のシンボルでもありましたので、 
アナログにこだわるあまり、最新機器やトレンド情報に一切触れない、というのも、 
それはそれで違うのではないかと思うのです。
 
昨年もいくつかの個展を拝見し、またZINEフェスにも足を運びましたが、 
ものづくりの情熱やパワー、細部までのこだわり、 
モニター越しでは分からない仕掛けや心配りなど、 
やはりアナログの威力というものは、パワーストーンのように、 
なにかグッとくる、力をもらえる感覚があります。 
深いところで心を揺さぶられるような。
 
そして、その先頭をリードしていらっしゃる方々は、 
とてもうまくSNSやWebを使って発信されていて、 
全国にファンを持つ、インフルエンサー的な側面もあります。
 
個人情報を開示しない世の中になり、 
名刺や芳名帳に個人の住所を載せないことが当たり前になった今、 
ギャラリーは郵送できず、コストもかかるため、 
SNSでの広報はとても理にかなっていると言えます。
 
「商業」と「作家」という議論も話題になりましたが、 
正直なところ、描いている時間そのものが楽しく、至福なのです。 
ただ、それだけだと作業場にこもりきりになってしまう。 
やっぱり人に見てもらいたい、という気持ちも大事なモチベーションなので、 
人とのご縁を大切にしながら、 
クリエイターは生き様だと思うからこそ、 
同じ志を持つ仲間の生き様を体感する意味でも、 
これから積極的にアナログでも描いていきたいな、と思いました。
 
昨年は近年で一番イラストのご依頼をいただいた年だったと思います。 
年始からWEBコーディングやUIデザインのスクールにも入学したため、
その勉強もありましたが、とにかく忙しかった。 
もうずっとずっと描いていました。
やっぱり一番うれしいのは、自分の制作したもので、うれしいフィードバックをもらえたり、 
誰かがニッコリ微笑んでくれることです。それにつきます。本当に。
 
いつもありがとうございます。  今年もがんばります。  応援、よろしくお願いします!
感謝の気持ちを込めて。
 
午年 
はやはら よしろう